一般の方から見ると一見どちらも同じように見える「燃料費調整単価」と「調達費調整単価」。
今回は、この2つの計算方法について説明します。
目次
燃料費調整単価
燃料費調整単価は、平均燃料価格から基準燃料価格を差し引き、その結果を基準単価で掛け合わせることで算出されます。
この計算により、特定期間における電力会社の燃料調達コストが基準を上回る場合、燃料費調整単価は正の値となり、電力料金に増額されます。
逆に、調達コストが基準を下回る場合、単価は負の値となり、料金が割引されることがあります。
平均燃料価格(Average Fuel Price)
平均燃料価格(平均燃料価格)は、通常は1ヶ月または1四半期の期間における電力会社が使用した燃料の平均価格を指します。
複数の燃料が使用されている場合は、それらの燃料の価格を加重平均したものです。
基準燃料価格(Reference Fuel Price)
基準燃料価格(基準燃料価格)は、通常、特定の期間における標準的な燃料の価格を示します。
これは市場価格や国際価格などを基に算出され、ある種の標準を表します。
基準単価(Reference Unit Price)
基準単価(基準単価)は、電力供給の安定性を確保するための指標として使用されます。
基準単価は、基準燃料価格をもとに計算される料金単価であり、通常、電力会社が使用した燃料の種類によって異なります。
燃料の単位量あたりの価格を示します。
調達費調整単価
次に、調達費調整単価の算定方法についてご説明いたします。
調達費調整単価は、調整係数とJEPXエリアプライス1か月平均値、還元基準値、追加請求基準値を使用して算出されます。
JEPX(Japan Electric Power Exchange)
まず、JEPX(Japan Electric Power Exchange)は、日本の電力市場での電力価格の取引所であり、JEPXエリアプライス1か月平均値はその1か月の期間における平均価格を示しています。
調整係数
次に、調整係数は、JEPXエリアプライス1か月平均値と電力会社が契約した固定価格(通常は基準価格)との比率です。
この係数によって、実際の取引価格と契約価格の差を調整できます。
還元基準値
還元基準値は、電力供給における特定の要因を考慮して計算され、基準となる価格を示します。
これにより、供給側の条件や要素が反映され、実際の価格が調整されます。
追加請求基準値
さらに、追加請求基準値は、電力会社が契約に基づいて電力を供給する際に、特定の条件が満たされなかった場合に追加料金を請求するための基準となる価格です。
これにより、供給条件が満たされずに発生した追加費用を適切に請求することができます。
以上が、調達費調整単価の算定方法に関する説明でした。